2022年公開の最新ディズニー映画。親子3代にわたる物語を紡ぐ『ストレンジ・ワールド』は、複雑に想いが絡み合った見応えたっぷりの作品です。使われてる英語は意外とシンプルで、普段使いできそうな表現もたっぷり。さっそく名言を見ていきましょう。
映画『ストレンジ・ワールド」の英語名言集
簡単なあらすじ
Strange World | Official Trailer
家族を愛する農夫サーチャー。25年前の雪山登山で偉大な探検家の父イェーガーが行方不明になり、冒険嫌いなっていた。
時は経ち、心から愛する妻&息子と穏やかな日々を送る。偉大な父の名声に日々戸惑いながらも、暮らしに満足していた。しかし、彼がかつての冒険で発見した植物・パンドが危機に瀕しているという。今や世界の動力源になっている大事なもの。サーチャーはパンドを救うために冒険に出る。
到着したのは、目を疑うほど美しい幻想的な世界。そして偶然出会ったのは、先住民の巨体な男。彼に出会ったことから物語が動き出すー。
名言①「父さんとは違う」
But I’m not you.
By Searcher
[17:55]25年前の雪山のシーン
作品の根っことなる冒頭シーン。主人公サーチャーと父イェーガーは、雪山登山中に口げんかを開始。父親に「俺の息子だろ!」と一蹴されたサーチャーが思わず口にしてしまったセリフです。
みなさんもきっと、幼き頃に経験あるんじゃないでしょうか。「なぜ考えを押し付けてくるの?」冒険のことしか頭にないイェーガーは、つい頭ごなしに叱ってしまう親の象徴的な存在として描かれています。
名言②「未来はよそではなく、ここにあると分かった」
it showed us our future wasn’t out there somoewhere, but here.
By Callisto Mal
[17:55]サーチャーが冒険に出るのをためらうシーン
突如大統領が来訪。サーチャーが見つけた新種の植物=パンド=世界の動力源が危機に瀕しているというのです。
「今救わなきゃいつやるの!?」と説得され、サーチャーは渋りながらも、意を決して冒険に出ることを決めました。25年前の苦い思い出を振り切れるのでしょうか。
名言③「ぼんやりしてるヒマはない」
We’ve not time to lose.
By Jaeger
[30:09]サーチャーと父の再会シーン
冒険に出て不時着したのは美しい幻想的な世界。これが空のようで深海のようで宇宙のようで、なんとも素敵なストレンジワールドなのです。
さっそく危機に遭遇したサーチャーを助けてくれたのは野人のような人物…なんと彼は父イェーガー。久方ぶりにあった父は、あいかわらず冒険家気質。人の話を聞くのもほどほどに、興味のまま動き出します。
ところで「We’ve not time to lose.」の表現は、ディズニー映画でよく出てきますし、日常的にも使いやすい短文フレーズです。まるっと暗記推奨。
名言④「勇気を出せ。冒険家タイプだ」
Just be brave. it’s in your blood.
By Ethan
[32:55]サーチャーの息子が自分を鼓舞するシーン
過保護気味に育てられた息子イーサン。危険な目に遭ったことのない箱入り息子です。
しかし危機に直面した今…「it’s in your blood.」偉大な冒険家の祖父の血を引いているはず。と、自分を奮い立たせました。
名言⑤「後世に残したいんだ、息子が誇れる功績を」
And a legacy that my son can be proud of.
By Searcher
[59:40]父イェーガーと息子サーチャーが語り合うシーン1
分かり合えなかいまま生き別れて父と息子がお酒片手に腹を割って語り合う名シーンです。ワイルドな冒険家父が、ただ言葉少なに、息子の言葉に耳を傾ける…グッとこない人はいないでしょう。
「Legacy 遺産」古びた過去の遺産的なニュアンスで出会うことが多い単語ですが、日本語訳では”功績”となっておりました。子供に残したいなにか誇れるもの。これが本作のテーマです。
名言⑥「冒険をあきらめたら俺に何が残る?俺の誇りはどうなる?」
if I gave up on it, what would I be?Who would I be?
By Jaeger
[1:00:40]父イェーガーと息子サーチャーが語り合うシーン12
なぜ父イェーガーは、家族をかえりみずに冒険に固執したのでしょうか。そのアンサーです。彼は偉大な功績を残すことこそが、(家族が誇れるような)何者かでいられる功績だと考えていました。
不器用さを感じ、目頭が熱くなる名言です。つい近くの大事なものが見えなくなってしまわないようにと、気づかせてくれるセリフですね。
名言⑦「その気持ちを大切にして」
I’m just saying, you should keep exploring those feelings.
By Meridian
[1:03:36]イーサンと母が危機に立ち向かうシーン
“母強し”こんな言葉がぴたりとくる、明るく頼れるマミーが登場します。
直訳「私はただこう言ってるの。あなたはその気持ちを見つめ続けるべきなのよ。」
自分に芽生えた探究心や違和感をしっかり受け止めなさい、という母の息子に対する強いメッセージです。イーサンの性格をちゃんと見抜いていて、ずっと言うタイミングを見計らっていたんでしょう。素敵すぎる名言です。
名言⑧「お前は自慢の息子だ」
I’m always proud of you.
By Searcher
[1:17:50]サーチャーが息子を危機に向かわせるシーン
愛情をかけるあまり、息子に自分の考えを押し付けてしまっていたサーチャー。しかし気づいたのです「嫌いだった父と同じことをしている。」と。
素直に謝り、そしてまっすぐな愛情を伝えました。この時の息子の返事がシンプルで、また素敵なのです。「I know.わかってるよ。」
いい息子に育ちましたね。ほっこりする名シーンです。
名言⑨「俺の求める功績は山じゃない。大切なのはおまえだ」
My legacy isn’t those mountains. It’s you.
By Jaeger
[1:19:45]冒険家父とサーチャーが協力するシーン
ついに頑固な冒険家父も気づきました。彼が誇れるものは偉大な冒険記録ではなく、自分の息子だと。
すでに世間に轟いていてる探検家としての名声。そんな大きなものよりもずっと大きなものが身近に存在してたんですね。英語のほうがシンプルでストレートに響いてくる、胸アツ名シーンです。
名言⑩「この瞬間を夢見て生きてきた」
I spent my whole life wondering about this moment.
By Jaeger
[1:26:15]父イェーガーが山の向こう側を目にしたシーン
ついに自らたどり着くことのなかった山の裏側へ、息子と共に行きました。そこにあったのは巨大な目と穏やかな海。
映画の中では、夢を手に入れた興奮よりも、追い求めていたものを手に入れる瞬間はあっけないものかもしれない…という印象を受けました。本作イチ「人生とは?」を感じるシーン。重みのある名言です。
名言⑪「僕らが残すべき功績は”今日より幸せな明日”」
Because the best legacy we can leave is making a present worth opening tomorrow.
By Ethan
[1:27:57]息子イーサンが父サッチャーに書いた手紙のセリフ
ストレンジ・ワールドは家族愛と並んでもうひとつ、重要テーマがあります。それが「環境保全」。
最終的に押し付けて育ててしまったイーサンは、新たな世界で、正しく世界を守る活動をする道へ進みました。
よりよい明日を作る息子を持てた父サッチャーも満足ではないでしょうか。祖父と父の血筋をどちらも受け継ぎ、ハッピーエンドです。
まとめ
2022年公開のディズニーアニメ作目は、現代を生きる我らに大切なことを教えてくれる、メッセージ性の強い作品でした。
親子愛に環境保全にLGBTQにと、情報量はてんこ盛り。英語レベルもクラシックなアニメ作品より、ぐんと幅広くなってます。おとなが見て考えさせられる作品と言えるでしょう。
ストレンジ・ワールドの幻想的な映像美は一見の価値ありです。この機会にぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。