「早くて追いつかない…」英語ディクテーション上達のコツ

英語学習でとても効果的だと言われているディクテーションですが、「書き取りが全く追いつかない」もしくは「早くて全然聞き取れない」と苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。

今でこそ英語ディクテーションを日課としているわたしですが、昔は全く太刀打ちできませんでした。振り返ってみてうまく書き取れるようになったコツを紹介していきます。

「早くて追いつかない…」英語ディクテーション上達のコツ

英語ディクテーションは聞こえた英文をそのまま書き取っていく学習方法ですね。追いつけない理由は下記2つのどちらかです。

英文を目で見て理解できるなら前者、理解できないなら後者が原因です。

原因①発音認識にギャップがある

英語は発音と文字にギャップのある言語。これに加えて、わたしたち日本人がインプットしている「英語の音」とはさらに大きなギャップがあるのがリスニングを難しくしている原因です。

これだけ違いがあるので、聞き取れなくて当然です。ディクテーションをすることで、自分の認識と全く違う音に気づき、聞き取れる言葉が増えていきます。

原因②知らない語彙表現がある

もうひとつの原因は、音をキャッチする以前にその言葉を知らないことです。日本語でも人生ではじめて聞く単語は「え、なんて言ったの？」となりますよね。それと全く同じです。

やっかいなのは、知ってる言葉ばかりの中にポンと知らない単語や表現が飛び込んできた時です。「聞き取れなかった」という意識をひきづり、とたんに全部が白紙状態に。

これもディクテーションを重ねることで、知っている語彙表現が増えていく＆わからなかった場所にひきづられなくなるため、じょじょに書き取れる分量が増えていきます。

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この2つの原因がコンボすると「全く歯が立たない」という状況になります。どちらを自分が不得手としているかを知りながらレベルアップしていくのがディクテーションのコツです。

ディクテーションを上達させるコツ

原因は分かったが、けっきょく聞き取れなくて続かない…という方は下記の順に対策してみてください。わたしがつまづいた時に上達できた方法です。

レベル①短文を使う

まずは基本中の基本で、短文からはじめることです。3語〜5語程度の英文が手頃。このくらいの長さの言葉は、日常英会話でよく使わますが、音がつながって聞き取れないフレーズ頻出です。

下記のサイトは、単語1ワードからディクテーションできる無料サービスです。とても使いやすくておすすめです。
 Speechling

レベル②スピードを落とす

ナチュラルスピードに歯が立たなければ、スピードを落とすのも当然OKです。

この段階では、音に集中。自分が思っている英語の音とのギャップを埋めるのが目的です。このため、全体の意味理解は追いつかないかもしれませんが問題ありません。

レベル③語彙表現を覚える

音は聞こえたけど、意味がわからない。となったら、知らない単語・文法・慣用表現があるはずなので、逐一意味を確認していきます。

正直この段階はキリがなく、いつまで経っても知らない言葉は出てきます。なので、できるだけ同じようなジャンルから音声素材を選ぶのがおすすめ。同じ表現に出会う確率が上がるので、コアを固めながらじわじわ新しいボキャブラリーも身についていきます。

この段階で慣用句など「3語セットでひとつの意味」というような英語をどんどん書き取れるようになるので、少し長い文章にも挑戦できるようになってきます。

レベル④全体の意味を意識する

不明な発音・語彙表現が潰れてきて5~7割くらい書き取れるようになったら、「推測しながら聞く」という視点も持って、ディクテーションしてみてください。

というのは音に集中しすぎると、全体の意味を取り違えるということが出てくるからです。下記は会話の自然な流れの例。

誰もがお決まりの会話パターンを組み合わせて会話しています。これは会話の内容が複雑になっても基本的には同じなので、推測できるようになると書き取れるようになる分量が一気に増えます。

ただし、そもそものシチュエーションがわからないと、聞き取りはとても難しいものとなります。なので、個人的には目で観たものから状況を想定できる、映画やドラマを使うのをおすすめしています。

レベル⑤自分で声に出して読む

そしてどのレベルにおいても最も効果的なのは、自分で声に出して読むことです。聞き取れない英語が出てきたら、とりあえず自分で発音してみる。

声に出して読む練習は、音読・シャドウイング・オーバーラッピング・リピーティングなどさまざま方法がありますが、細かいことは抜きにしてとにかく真似してみるのが大事です。

何度か声に出して読んだあとにもう一度聞くと、あら不思議。さっきよりも断然クリアに英語が聴こえるようになってるはずです。だまされたと思って試してみてください。

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以上がわたしがディクテーションへの苦手意識を克服できた方法です。全体的な英語力の改善に役立つので、つまづいていた方はぜひ短文からもう一度トライしてみてください。

スピーキング力UPにつなげるために

ただし、最後にちょっと悲しいお知らせです。

ディクテーションだけしてても英語は話せるようにはなりません。自主トレを一生懸命やって本番にチャレンジしていないようなものだからです。

とはいえ、1日24時間の中で必要な英語学習の全てを行うのは厳しい…という方は多いはず。わたしもそうです。

なのでわたしは「ディクテーション月間→シャドウイング月間→英会話月間」のように分けてサイクル回ししています。まじめにディクテーションをしていると知っている表現が爆発的に増えます。そのパワーを放出したくなったらいざ英会話に挑戦、といったイメージです。

英会話レッスンは費用がかかるものですが、オンライン英会話だと「1ヶ月だけ利用」といったポイント使いも気軽にできます。ぜひみなさんもご都合に合わせて、賢く使ってみてください。