洋書多読の感想 #06
めっけもんに出会いました。これから洋書多読をはじめよう、と思ってるみなさん全員に手に取っていただきたいような本です。
丸と線だけで描かれた白黒の絵本。だからってさみしいこともないし、それがいい味。なんだか陽気な雰囲気さえ感じてくる。声に出して読んでみると自然と歌えてしまうリズミカルな文章。◯が転がるようにずんずんずんずん進んで、最後のページを閉じる頃にはしっかり胸に哲学が刻まれておりました。
気づいたら次の日も、またのその次の日も、1日1回読んでます。英語なのに。こうやって言葉を覚えていくんですね。英語絵本から多読する意味、見つけました。子供が読めるイージーレベルですが、メッセージ性の強さはおとな向けです。
作品の読みやすさ
The missing pieceぼくを探しに
著者:Shel Silverstein シェル・シルヴァスタイン
初版:2006年
ジャンル:絵本
It was a missing piece.
And it was not happy.
何かが足りない
それでぼくは楽しくない
こんな書き出しではじまる、まんまるくんの物語。足りないカケラを探しにあちこち旅しに行きます。
写真の通り、ごくシンプル。英語だけど転がるようにすいすい読んでいけるので、文法とか単語とか全部忘れて読んだほうがいい感じ。
試しに↓を声に出して読んでみて。
Oh I'm lookin' for my missin' piece
I'm lookin' for my missin' piece
Hi-dee-ho, here I go,
Lookin' for my missin' piece
ね?気づいたら自分、歌ってません?
こんな感じで、おとなも英語の絵本を読むと自然にリズムやイントネーション、ネイティブ的感覚が養われていく感じです。
もちろん1冊じゃ全然スピーキングには直結しませんが...少しずつ読み返したい作品を集めて体に馴染ませていくと、すごくいいことが起こる予感がしています。
どこで花開く
作家のシェル・シルヴァスタインさんは、元々モテたくてサッカーやダンスをしてたけど、花開いたのは文化的な方面だったそうです。絵本はロングセラー大ヒット、作詞ではグラミー賞を2回受賞の快挙。
日本国内では「big tree 大きな木」が有名です。
わたしも人生で職をわりとガラリと変えておりまして、ざっくり「ダンサー、飲食経営、WEBフリーランサー」みたいな感じ。元々人前に出るお仕事でしたが、今思うと信じられない。お金もすっごく追いかけてました。
しかし現在はおうちでひとり、勉強しつつブログを書きつつ、マイペースな生き方が楽しくてしかたがありません。あんなに足りない足りないと思っていたのになんでだろう。って考えてみたら、競争・名声・上昇志向には全く興味のない性格なのに、社会にまみれて自分を見失ってたからでした。
思い切って違和感のあることは全部やめて好きなことだけ追求すると、なんか足りないって感覚をいつの間にか忘れられてる自分に辿りつけるみたいです。最初はお金も足りないけど、成果は少しずつついてきて、好きなことで稼げる無敵状態になれます。
来るもの拒まず、去る者追わず、目の前のことを一生懸命がんばっていきましょう。では!