ギリシャの哲学者による何世紀も超えて読み継がれる古典文学。人生についての普遍的な指南書だが、勉強が続かない、やる気が出ない、習慣を作れないといった悩みによく効く人生の処方箋。
最近読んでよかった本。英語(や仕事や家事諸々)のやる気がどうしても出ない時。やると決めたことが気づけば三日坊主に終わっている時。
そんなタイミングで読むと、心にエナジーがスッと注入されるかのような本です。
彼らは、気づかないうちに、突然、老人になってしまう。彼らは、一日一日と老年に近づいていた。しかし、そのことに気づかなかったのだ。
人生の短さについて
自然がわれわれに時間を与えてくれたのは、それをきちんと使うためだというのに。
母ヘルウィアへのなぐさめ
精神には、息抜きを与える必要がある。休息すれば、精神は回復し、元気がよみがえる。たとえていえば、肥沃な農地でも、酷使してはならないのと同じだ。
心の安定について
これを書いたセネカという方は、かの有名な暴君ネロの家庭教師だった人。王室を取り巻く陰謀や人間関係に翻弄され、罪を着せられ、追放され、その時に友人や悲しむ母に向けて書いた手紙がこの本の内容です。
要点をかいつまめば、「時間は自分のために使え、どんな環境でも幸せは見つけられる、今やるべきことに集中しなさい」というシンプルなメッセージです。
話題本のような具体的方法論は書かれていませんが、ヘタな自己啓発書を選ぶよりよほどやる気が出ます。その翌日も人生を大切にしようと思い、ほんのちょっと昔の自分よりがんばれます。
というわけで、習慣作りが苦手、気づいたら時間を怠惰に浪費してしまっている。こんな方は一度読んでみてはいかがでしょうか。手紙文体なのでとても読みやすく、古典なのでKindleなら読み放題対象です。