文法がすごく苦手なんだけど、勉強しなきゃダメ?
知っといたほうが便利じゃよ
でもさ…文法覚えなくてもたくさん聞いたり話したりすれば自然に覚えるって聞いたよ…?
想像を絶する量をこなせばじゃな。国内でこつこつ勉強するなら文法を必須じゃ
英会話に文法いらない説は本当か?【結論:そんなわけないでしょう】
「文法を勉強しなくても通じれば良い」「文法よりとにかく話して覚えれば良い」こんな話を小耳にはさんだことはありませんか?
勉強苦手族としては、しないで済むならこれほどうれしいことはありません。しかし3年間英語をやってきた身としては…
文法不要?そんなわけないでしょう。
とばっさり言わせていただきます。なぜかと言えば例文を見ればあっさり。
文法が必要なのには理由がある
Do you have time?
Do you have the time?
I like playing the piano.
I like to play the piano.
I went there.
I have been there.
違いはわかるかな?
文法を知らないと似たりよったりの文ですよね?しかし全て違う意味を持っています。さらに言えば、きちんと意味を含めた言い回しと言っていいでしょう。
長くて複雑な構文を学ぶことは本質ではありません。
文法を学ぶ意味は、気持ちを的確に表現する英語が話せるようになることにあります。
文法は実践しながら学ぶべき
実は自分自身について白状すると、英会話をはじめた当初は「英文法をあえて頭から排除してきた側」です。原因は、難解な文法用語と解説手法。これは会話の障害になりました。
「これは過去形だから…いや現在完了か…そうするとgo-went- goneで…」なんて風に、英語で悩まず日本語で立ち止まってました…悩むなら英語にたどり着いてから悩みたい…とほほ。
だからといって文法不要だとは思いません。
それなりに英会話の練習をこなして伸び悩んだときに文法書を読み込んでみたら、あら不思議。「こんなに便利なものはない…!」と救われた感覚になりました。
文法はネイティブが頻繁に使う「文章の型」なだけの話です。わたしたちが「踏んじゃった猫わたし」と言わないのと同じ。
ただ、そういった「文章の型」を選んで話すのには理由があります。気持ち、意図、謙遜などなど。日本で勉強している限り感覚的に体得するのはキビシイですよね。
しかし英会話の経験値があれば、文法解説の裏の意味が読み取れるようになってきます。なので、英会話の実践も文法書での学習も必要。ネイティブ環境以外なら両方ありがたく使いましょう。
ネイティブは文法を学んでないわけじゃない。生まれた時から数年かけてパパママ先生たちに徹底的に英才教育を受けている
英会話のために、文法はどこまでやるべきか?
スピーキングを補助するための体系的な知識=文法。テスト道具としての文法は捨て去ってOKです。
しかし、文法に取り組むタイミングと選ぶ教材には注意が必要です。
- タイミング:英会話レッスンをはじめて困った時
- 教材タイプ:英会話にフォーカスを当てたもの ×受験対策
文法をはじめるタイミング
「どこまで文法を学べば、英会話をはじめていいの?」というのがまず出てくる疑問ですよね。
しかしこれは経験者としては”順番が逆”です。「英会話で困るから文法を学ぶ」のです。逆に「英会話とはなんぞや?」を知らずに文法ばかりやり過ぎると、自分のように混乱の元になります。
だからといって、なにも前提知識を持たぬまま英会話に突撃するのは相手に対してどうかと思うので、「中学英語を思い出す程度にはサラリとやる→英会話にさっさとチャレンジ」がおすすめです。
いざ英会話レッスンを始めれば、基本はどの教材を選んでも文法を学ぶための構成です。特に意識せずとも基礎文法は身に付いていきます。
やがて追いつけなくなる日が来るので…それが自分で選んで文法書をごりごり使うタイミングです。やっと勉強の出番が来ましたね。
教材タイプ
では、どんな文法書を選んだらいいのでしょうか?冗談抜きで星の数ほど出版されていて困ってしまいますよね。
選び方としては下記を推奨
- 「話すため」と銘打ってるもの
- 試し読みして意味がわかるもの
- 中学英語〜高校英語を網羅しているもの
同じ文法でも、受験対策用と英会話用では全くアプローチが異なります。
ぱらりと立ち読みして「ふむふむ、これなら自分も理解できるし、会話に役立ちそうだ」というものを選べばOKでしょう。
逆に避けるべき文法書は、「難解で読んでもよくわからない」とういうものじゃ
また、中学英語〜高校英語まで網羅しているものを買うべき。分厚めのやつですね。
会話で出てくる英語文は、レベル分けして登場するわけじゃありません。代わりに1冊順序よく網羅したものがあれば、常に戻って立ち位置確認できます。
中学英語で十分という意見もよく聞きます。意思疎通の初歩段階や丸暗記でいける旅行英会話ならOKです。でもたぶん、「自分の意見を伝えたい&わかってほしい」という気持ちが出てくるはず。となると、中学英語だけでは不足。高校レベルまで通しで学べる文法書が必要です。
というわけで、いくつか具体的な教材を紹介しますので、参考にしてください。
おすすめの英文法教材3選
一億人の英文法|ネイティブのニュアンス理解向け
自分が愛用している文法書です。「話すため」の文法書でかなりわかりやすく解説されています。ただしニュアンス重視なので、型を知りたい超初心者さんにはちょっと掴みづらいかもしれません。そんな方は次の文法書がおすすめ。
真・英文法大全|社会人が満足できる文法書
スタディサプリでもおなじみの人気講師・関先生の文法解説書です。わかりやすさはお墨付き。自分はいくらか試し読みした程度ですが、少しレベル高めながら社会人が満足できる内容です。もしこれが難しければ、関先生の「世界一わかりやすい中学英語の授業」シリーズから理解を深めていくのがおすすめです。
英語のハノン|定着重視のドリル形式
最近話題のスピーキング用文法書です。読む文法書ではなくドリル形式なので定着を意識しながら進めたい方に最適です。「初級/中級/上級/フレーズ」と全4冊。レベルに合わせてじっくり進めるのにお手頃です。
英語のアプリ
ちなみに、英会話をはじめる前の思い出し学習だったら、アプリで事足りるかもしれません。
- Duolingo
月額無料〜。スーパー初級から学べるゲーム感覚のアプリ。”本当に英語が苦手”というならいちばんおすすめ。 - スタディサプリ
月額2,178円〜。先ほど紹介した関先生が解説に登場する英語学習の神アプリ。スピーキング練習できるわ、文法学べるわ、でお金を払う価値あります。迷うならコレ一択。
繰り返しになりますが、「軽く基礎文法思い出し→英会話実践→伸び悩んだらしっかり文法書確認」がおすすめの勉強方法です。
分厚い文法書も、しばらく英会話練習してから戻ってくると、便利な辞典代わりになっちゃう不思議。「なるほどそうだったのか!」とぐいぐい読み進めていけますよ。
というわけで、以上となります。どうぞ参考にしてください。
最後に
ずいぶん生意気なことを書いてしまったと思うのですが…これからはじめる初心者さんに遠回りをしてほしくないので、この記事を書きました。
実は自分は3年経っても「なーんでこんな初歩レベルでつまづくんだろ?」と立ち止まってしまった時に英文法書を読み返したら、目から鱗レベルでストンと理解が深まったのです。だからって昔読んだときには、今ほどの理解は得られませんでした。
まだまだ練習しなきゃですが、確実に文法で英語は伸びます。こつこつ地道にがんばっていきましょう。