正しい発音を定着させるための音読練習のしかたとおすすめ教材を紹介します。
ひとつひとつの単語をきちんと発音できるようになっても、いざ会話文などを話そうと思うとついつい癖で日本語発音が出てしまいませんか?
そんなときにおすすめなのが、やさしめの英文をたくさん音読すること。一度にたくさん量をこなせるので、上達を実感できるのも早いです。
ほとんどお金もかからずひとりでできるので、ぜひブラッシュアップに取り入れてみてください。
発音改善のための音読トレーニング
単語や短いフレーズ練習はアプリの「ELSA Speak」がとても効果的なので、ここでは長文を用意します。
音声付きの英文ならどんなスクリプトでもかまいません。オンライン英会話の音声付き教材でもいいですし、好きな洋楽の歌詞でもいいです。
わたしは多読を兼ねてやさしめの洋書を手元において練習しています。※のちほど紹介
まずは1週間
発音練習はとても地味なものですが、きちんと取り組めば改善を感じるのも早いです。
長文の音読練習は、ひとつひとつの英語の音の覚えたあとの仕上げ的な練習です。正しい発音を知っていてもつい日本語発音が出てしまう...という癖を調整していく作業。
苦手な音に集中して取り組めば、1週間後には変化を実感できます。ビフォーアフターで録音して、自分の成長や変化を楽しんでみてください。
音読練習のしかた【3ステップ】
では、発音矯正にフォーカスした音読練習の方法を見ていきましょう。
音読練習の準備
- かっこいいネイティブ英語を忘れる
まずいちばん大事なポイント。音がつながりまくった早口ネイティブ発音はきれいさっぱり忘れます。正しい音にフォーカスして音読します。 - 意味は事前に調べておく
発音練習が目的なので、途中でつっかえないように最初に調べておきます。物語系ならシーンが理解できているだけでも、英語特有の抑揚がつけやすくなります。 - 音声を聞いておく
できる限り発音を近づけたいので音声は必須。先にひと通り聞いて、適宜必要なときの確認に使ってください。
音読練習①個々の文字の音を意識して読む
まず個々の文字(アルファベットや母音など)の音を意識して、しっかりはっきりゆっくり読みます。つまりフォニックスです。
だいぶたどたどしくなるはずで、イメージとしては小学校入学前くらいの子が声に出して本を読んでる感じです。リンキングなども忘れて大丈夫。自分の苦手な音を意識しつつ、つまづきながら何回も繰り返します。
音読練習②アクセント・抑揚を意識して読む
だいぶスラスラ読めるようなったら次の段階です。
今度は、アメリカ人になったような気持ちでダイナミックにアクセント&抑揚をつけて音読していきます。リズムをつけて読むとどうしてもいつも通りの発音に戻ってしまう箇所に気づきます。そういった点を重点的に繰り返し練習します。
さぁ、これでだいぶネイティブっぽさが出てきました。
音読練習③オーバーラッピングする
最後にオーバーラッピングします。シャドウイングではなくオーバーラッピングというのが大事。テキストを見ながら、ぴたっと音声と被せて読む練習です。
すでに何回も読み砕いているので、自分の要注意発音と実際の音のズレは気づけるはず。気になる部分はフォニックスに戻ったりして、優先的に矯正していきます。
どうしてもペースが重ならない部分はおそらく「リエゾン」が原因。リエゾンは上級編なので、個々の発音に納得できたら少しずつ取り入れていけばOKです。
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一字一句正しく発音をするのは至難の技ですが、この時点でTHE日本人発音からは脱却できているはず。日々繰り返して、ネイティブ発音を目指しましょう。
いちばん大事なのはステップ①。あせらずにゆっくり練習してみてください。
音読練習におすすめの音声付き教材
発音定着のために使う教材は、やさしいもので十分です。音声付きで利用できるやさしめレベルの多読教材を3つ紹介します。
おすすめ①ディズニーの英語シリーズ改訂版
誰もが内容を知ってるディズニーの名作シリーズの多読教材。
昔からあるシリーズですが、「改訂版」を選ぶとスマホから音声が聴けます。抑揚のあるネイティブトーンなので、練習にぴったり。文法解説などもついているので、しっかり英語学習に使える1冊です。
おすすめ②ラダーシリーズ
日本の出版社の学習者向け洋書シリーズ(Grades Readers)です。音声はYoutubeで一部無料公開、全文必要ならaudiobook.jp から月額750円で70冊以上が聞き放題です。
Graded Readersにはたくさんの他社出版シリーズがありますが、ラダーシリーズが音声がいちばん手に入りやすいです。ブリティッシュアクセントで良ければOxford Book wormsもYouTubeで音声公開してます。
おすすめ③多読多聴マガジン
多読教材専門出版社コスモピアの月刊誌です。音声はスマホから聴けます。
多読におすすめの素材がたっぷりセレクトされてるので、ひとつの教材では飽きてしまいがちな方におすすめ。たくさんの英文に触れることができます。
音読トレーニングまとめ
なかなか改善に苦しむ発音ですが、あせらずにゆっくり練習すれば必ず上達できます。
わたしも日本語発音から抜け出せず困っていましたが、フォニックスをはさんで今回紹介したゆっくりはっきり発音する音読トレーニングをはじめたら、ついに希望の光が見えてきました。
手元に1冊洋書があればいつでも手軽に実践できてテキメン効果あります。自分を信じて何度も練習してみてください。