Green Book|実話から学ぶアメリカ南部の黒人人種差別時代【英語学習おすすめ映画レビューvol.4】

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観て良かったと思える良作Green Book

グリーンブック GreenBook
2018年アメリカ/監督 ピーター・ファレリー

アカデミー賞3部門受賞。気高き天才黒人ピアニストと粗野なイタリア人用心棒の友情を描いた実話物語。アメリカ南部の黒人人種差別を知らぬなら観るべき1本。随所に登場するピアノが心地よいです。

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あらすじ解説

人種差別の強いアメリカ南部をあえて周遊する天才ピアニスト。
その理由とはー。

登場人物:
<ドクターシャーリー>マハーシャラ・アリ
<トニーリップ>ヴィゴ・モーテンセン


1962年。NYの一流ナイトクラブのイタリア人用心棒トニー・リップはある日、ドクターの運転手としてスカウトされる。その依頼主とは、カーネギーホールを住まいにする天才黒人ピアニストのドクターシャーリー。なぜか用心棒をつけてまで人種差別のひどいアメリカ南部での周遊ツアーを希望する。

グリーンブック(黒人用旅行ガイドブック)を片手に出発するも、ツアーしょっぱなからひどい扱いを受けるドク。しかし気高き態度とトニーの腕っぷしを武器にツアー完遂を目指すー。

作品から学べる英語表現

You never win with violence. You only win when you maintain your dignity.
決して暴力では勝てないんだ。勝つのは威厳を保ったときだけなんだ。

ドク

この作品全てが凝縮された言葉。ドクターシャーリーの行動全てがdignityに満ち溢れています。

Do you foresee any issues in working for a black man?
黒人男性のために働くことになにか問題があると考えますか?

ドク

foresee 予知する、見越す、思う」なんか問題あるのでは?なにかが起こるのでは?という未来を予想するニュアンスで使われる単語。

It’s not Tony the Lip. It’s Tony Lip. One word.
トニー・ザ・リップじゃないよ。トニー・リップ。ひとつのワードさ。

ジェイミー・ラニスター

冠詞に悩む我らにとってはどっちも同じですが、Theが付くと名詞化します。「トニーリップorトニーそのお口」みたいな感じ?笑

Anyone can sound like Beethoven or Joe Pan or them other guys you said. But your music, only you can do that.
誰だってベートベンやジョーパンやあんたが言うようなやつらのように演奏できるけど、あんたの音楽はあんたにしかできない

トニー

「sound like〜 のように演奏する」Joe panはショパンとの間違い。トニーはドクに発音矯正やライティング指導を受けるのがこの映画の特徴。

He’s colored?Then you wouldn’t last a week with him.
彼は黒人なの?じゃあ1週間も持たないわよ。

ドロレス

「colored 有色人種」アメリカでは黒人を主に指す言葉。最近ではblackが主流だそうです。日本人も白人から見ればcoloredですね。

Just because other Negros enjoy certain types of music, it doesn’t mean I have to.
他の黒人が特定のタイプの音楽を好きだからって、私までそうであるべきってのはおかしいでしょう。

ドク

「Just because “A”, doesn’t mean “B” AだからってBとは限らない」この用法まんま使った一文。最低10回は音読しときましょう。

When you work, work. When you laugh, laugh. When you eat, eat like it’s your last meal.
なにをやろうと100%やれ。働くときは働いて、笑うときは笑って、食べるときはそれが最後の食事だと思って食べろ

トニーリップ

英語ってシンプル。

Because genius is not enough. It takes courage to change people’s hearts.
才能だけでは十分じゃないんだ。人々のハートを変えるには勇気がいるんだ。

オレグ

ドクのあえての行動の意味。心打たれる名ゼリフ。

Rivew心を打つ名言の宝庫

ドライバー兼用心棒の採用面談中

総合評価

・難易度
・ハマる度
・英語学習向き度

この映画の脚本は名言だけでできているんじゃないかというほど、ひとつひとつの言葉が素敵です。日常英会話中級でさらりと使えたらかっこいいセリフが満載。

ゆりあろん

✔︎ 素晴らしく気高い黒人の清く正しい英語

よくある人種差別映画とは一線を画す脚本。イタリア人用心棒トニーのボスは黒人ピアニスト・ドクターシャリー。この人が超金持ちで、お城的な家に住んで、フライドチキンすら食べたことないという、黒人はおろか庶民生活からはかけ離れたすごい黒人。言葉遣いも立ち居振る舞いもまさに貴族のそれなのです。

正しい英語を覚えるなら黒人ドクを、スラング英語を覚えたいならイタリア人トニーを。というように、逆転してるのが新しい。ドクがトニーの発音矯正したり手紙を書いたり、といった言語フォーカスシーンも多々あります。

✔︎ 時代背景を知らぬと混乱してしまう人種差別

当時の1960年代のアメリカ・特に南部はひどい人種差別があるのがあたりまえ。差別があるのは知っていたけど、知識の浅いわたしはちょっと混乱。

というのも、ドクが現場に着き「お待ちしておりました」と超丁重にもてなすのに楽屋は物置、演奏を聴いてスタンディングオベーションまでしているのに平気で外のトイレ使え、などなど。信じられない格差の差別があたりまえに行われるのです。

えっ待ってさっきまで歓迎してたやん?これ実話?この人たち人間?車に乗ってるだけでひそひそ話とか。あまりにあからさまな仕打ちに心が痛みます。

ここまでひどい南部の差別、調べてみたらいちばんの要因は「ジムクロウ法」というありえなさすぎな差別法でした。興味のある人はぜひ調べてみてください。

✔︎ 「Complicated World」by Tony Lip

差別を受けて不安を煽られているドクにトニーが絞り出すように伝えた一言。「it's a...compilcated World.」

もうしびれた。粗野なイタ公の発するとんでもなく繊細で気遣いが凝縮された言葉。全てが包括されてますね。しびれた。

自然で、呼吸しやすく、なのにしっかり残る。そんな映画でした。

\Check/みんなの感想

このように高評価が並ぶおすすめの1本。
次の休日にぜひどうぞ。

※本記事内作品写真出典:グリーンブック公式サイトより
 

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